たげりの短冊

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2023年に読んで良かった本

アンナ・バーンズ『ミルクマン』
主人公を含め具体的な名前がある登場人物はいないけれど、全員がキャラ立ちしててちゃんと読めてしまう大長編。NetflixにあるDerry Girlsが好きな人には特におすすめ。

横溝正史八つ墓村
頭にナショナル製の懐中電灯2本でおなじみの作品だが、その本人は物語の開始時点でとっくに死んでいる。読んでいるとその古さが目に付くこともあるけれど、今でいう異世界転生モノのように読むとすごく面白い。

有吉佐和子『非色』
日本では皆同じ「米兵」だったが、アメリカに渡るとありありと見えてくる人種に基づく階級の差。60年代に発表されたものだけれど、今読んでもすごくパワーのある作品。

林芙美子『放浪記』
正直に言うと、まだ読み終えていない。NHKの100分de名著でこの作品を紹介されていた柚木麻子さんが「読み終えなくて良い」とおっしゃっていたのでそれで良いことにする。
普段私が思っていてもうまく言葉にならないようなことがちゃんと文字になって記されているので好き。