たげりの短冊

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2022年に読んで良かった本

ラリーン・ポール『蜂の物語』
蜂版『侍女の物語』とも言われる小説で、蜂の生態にかなり興味が沸いた。日本語版の装丁がとても美しいのも推す理由。

イリナ・グリゴレ『優しい地獄』
社会主義の国だったルーマニアに生まれ、図書館で借りた『雪国』を読んだのがきっかけで来日し、映像文化人類学者として現在も東北に住んでいる著者のエッセイ。私は『雪国』の島村がなんだか気休め程度に雪国に来るだけのズルい奴だとしか思っていなかったけれど、もう一度『雪国』を読んだらもっといい人に格上げされるんじゃないかという気がしている(関係ないね)

ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー『フライデー・ブラック』
どの短編も凄まじい。その一言に尽きる。現在のアメリカの病をこれでもかと描いていて、映像でこの恐怖を表現するのは絶対に無理だと思った。(映像化の話があるとかそういうのはないよ)